インフルエンザにやや注意
今年の冬はインフルエンザにやや注意。
2020年の冬(前回の冬)は新型コロナウイルスの流行のため、人の交流が抑えられました。海外からのインフルエンザウイルスの持ち込みがなかったことと、国内の人々が行動を自粛していたためインフルエンザは流行しなかったと思われます。今年の冬はコロナに対して集団免疫が成立していることから、人々はより開放的、行動的になると思われます。経済活動も大切ですので、海外との交通も拡大されるものと考えます。
ビジネスでの日本入国時の隔離期間は3日に短縮れました。年内に旅行者も検討されると思われますが、欧米でコロナの流行は続いており、2022年に入ってすぐに隔離なしで、とはならないと思います。
年内は、海外からインフルエンザウイルスが持ち込まれて国内で広がることはあっても、流行は限定的と考えます。
可能性は低いと思われますが、2022年に入ってすぐに海外旅行が活発化した場合は、中規模の流行があるかもしれません。いずれにせよ、コロナ以前のインフルエンザの流行よりも小規模な流行になると思われます(世界各地でインフルエンザの大きな流行がないため)が、インフルエンザワクチンは打っておいて損はないと考えます。
熱が出た場合、検査しなければインフルエンザかコロナかわかりません(両方ということもあり得るかもしれませんし、もちろん他の病気のこともあります)。発熱外来が混み合うのを歓迎する人はいないと思います。
次回はついに出る! コロナの飲み薬!!
この冬、新型コロナウイルスにとり憑かれない ぞ
この冬、新型コロナウイルスにとり憑かれない ぞ。
そんな堅苦しいこと言われてもね、いちいち気にしてたら仕事にならないでしょうが! そうだとは思いますが、気をつけてほしいことがあります。
今回は現時点での感染対策について、書かせていただきます。
ワクチンに守られているため、今はかなり安全と考えられます。
ただし、もともとワクチンを接種しても20人に1人は感染します。また、経時的にワクチン接種後の抗体が減少するので、ブレイクスルー感染が起こりえます。なので、全く安全というわけではありません。
常に感染のリスクが存在することを忘れてはいけないでしょう。世の中がコロナ以前にいきなり戻るということはないと思われます。ただ、今は感染のリスクは著しく減っているのですから、活動して、働き、遊び、楽しむべきでしょう。
コロナウイルスの性格を心にとめて。
感染した人間の口、鼻から出る唾液や鼻汁、あるいは大きな呼吸で出る息に含まれるウイルスによって次の感染が起こりえます。人間の体から出るウイルスは、咳やくしゃみは言うまでもなく、会話や深呼吸等でも感染しうる量のウイルスが出る場合があると考えます。
口、鼻から出ていったウイルスは少なくとも空中で数時間は生きており、感染力があります。デルタ株は感染力がとても強いため10分程度でもそのような場所にいることによって感染してしいます。すれ違いですら、感染してしまうという意見もあります。
マスクは万全ではありません。
どのようなマスクも、口と鼻を覆っておけば、口や鼻から銃弾のように飛んでくる(あるいは飛んでいく)ウイルスを含んだ大きな体液を遮断するのに効果的です。ところが、空中を漂う新型コロナウイルスは目に見えない霧のように忍び込んできたり、出て行ったりします。不織布のマスクであれば、中間のフィルターが帯電してあるので、電気の力で空中に漂うウイルスを吸着して離しません。ただし、この不織布のマスクでもよほど丁寧につけていなければ鼻や頬にできる隙間から、ウイルスが自由に出入りしてしまいます。N95といわれるピッタリ装着できるマスクなら安心ですが、きつくて毎日、長時間というわけにはいきません。マスクは、ウイルスを防ぐのに効果的ですが、不完全なものと考えた方が実際的です。過信は禁物です。
自分のいる状況を把握しよう
よって、いわゆる三密の一つでもあればリスクが大きく高まることになります。しかしながら、同じ閉鎖空間に感染者が1人も居なかったら、そこに何人いようが、どんな大騒ぎをしようが、当然マスクなしでも全く感染は起こりません。
この状態をつくるためには、2回のワクチンの接種を終えていることと、ワクチンを接種していない人はPCR等で感染していないことを確認することが必要となります(十分ではありませんが、最善です)。いわゆるワクチンパスポートとかグリーンカードとか言われるものです。
これらの対策が取れない場合はもちろんですが、ワクチンは万能ではありませんので、個人個人はそれなりの対応が必要となります。特に閉鎖空間に不特定な人々がいる場合と、多数の人がいる場合です。前述したように、ワクチン接種により集団免疫が成立している来年の春先までは、そのような場所でもなかなか感染はしないと思われますが、なかなか、ということは運が悪ければ感染するという事です。いつも運がいいとは限らないので、個人的には、不特定多数の人々がいる所にはなるべく行かないようにする。行っても滞在は短時間にしておくことが大事だと思います。
楽しむことも、仕事をしてお金を儲けることも人の大切な権利ですが、リスクを忘れてはいけないと思います。語り、笑うことは人間に必要なことですが、時と場合を考え、周りの人からうつされたり、周りの人にうつすことのないように配慮が必要でしょう。声を出すこと、特に大笑いや、大声での会話は気心の知れた数人で、他人の居ないところでするべきだと思います。
飲食は、語らいながら楽しむのは当たり前のことです。その場にウイルスを吐きだす感染者がいなければ、仮にうつりたいと思っても感染できません。全国的に感染者が少なければ、多くの場所が完全に安全でしょう。しかし、飲食の場ではマスクを外すことになり、会話もすることから、感染リスクの高い所の1つです。閉鎖空間での飲食は人の少ない時間帯に長時間にならないようにすることが安心につながります。
ウイルスを部屋の外に出す換気をいつも気にかけておきましょう。
人の吐いた息(もしかしたらウイルスが混じっているかもしれない)を外に出すという観点からドアや窓が開けてあること、その閉鎖空間で換気扇が常時回っていることは、大いに感染リスクを低減させるでしょう。飲食に限らず、経営をなさっている方は、大箱でも密にならないように、そして換気が保たれるように工夫すると、従業員やお客の安心感も高まると思います。地下でも、複数の人が居る部屋に何とか換気扇を取り付けて室内の空気を外に出すことを考えてくださるとありがたいと思います。
コロナウイルスもインフルエンザウイルスも、人が大好きです。なぜなら人が育ての親ですから。
次回はこの冬のインフルエンザについてお話しさせてください。
第六波は起こらない?
第六波(新型コロナウイルス流行の)は起こらない?
と心配なのは私だけではないと思います。
10月23日のブログで、日本では、2021年の年内(おそらく2022年の2~3月まで)は、みんなが頑張って接種したワクチンに自分自身が守られて、かなり安全な時間となると思います。と書きました。
今回もう少し詳しく書かせていただきました。
祝 集団免疫達成
日本の新型コロナウイルス感染者の著しい減少の最大の要因は、ワクチン接種の徹底による集団免疫の獲得だと考えます。
人々がデルタ株の感染力の強さを理解し、より注意深く感染しないように、そして感染を広めないように心がけたこと。第五波の被害で行動を控えたことなども感染者が減少した要因と考えられます。
しかし、第一波以降ここまで感染者が減少したことはなく、ワクチンの効果が非常に大きいと考えられます。
ワクチン接種、60%を超えてるのに流行止まらない国があるじゃないですか?
第六波が取りざたされている理由は、イスラエル、イギリス、アメリカ、シンガポールなどのように2回のワクチン接種が国民の大半を越えた国で、デルタ株の大きな流行が見られているからだと思われます。また、ブレイクスルー感染がしばしば報告されていることと、冬の乾燥した時期になることも次の流行に結びつくと言われています。
ワクチン2回目が国民の大半に行き渡れば、その後半年程度は安全(原則)
イスラエルを例に考えてみますと、イスラエルでワクチン2回接種が国民の50%を越えたのは今年の3月中旬です。デルタ株の侵入で感染者が増えて数千人となったのは7月末です。つまりワクチン2回接種後からデルタ株の流行まで4~5カ月の時間差があります。
日本は65歳以上が概ね接種を終えたのは7月末であり、全人口の6割が接種を終えたのは9月末です。
また、ワクチン2回接種後、6カ月程度で感染防御力は半分以下となると言われています。
3回目の接種のことを考えなければ、日本の人々がコロナの危険にさらされるのは来年の春先と考えられます。
ちなみにイスラエルは計画にのっとり、1回目、2回目ともにファイザーのワクチンを短期間にスムーズに、国民の50%以上に接種した規範的な国です。日本もほぼ同様の方式で行っており、他国に比べてより参考になると考えます。
日常の感染対策は大事
ところで、シンガポールではワクチン2回接種を国民の50%に接種した1カ月後にデルタ株の感染拡大が起こっています。イギリスではワクチン2回接種を50%達成して感染は一時減少しましたが、未だ感染者は多い状態です。
理由の1つとして、シンガポールもイギリスも行動制限を解除しており、ワクチンのみならず、日常の感染対策がとても大切であることが考えられます。
ワクチンの完了より開始からの期間に左右される。
もう1つの大きな可能性は、2回目のワクチン接種率が十分となるより、その開始からの経過時間の方が、ワクチンの効果維持に重要ではないかという考え方です。
イスラエルもシンガポールも本格的な(国民の5%が接種した段階を本格的としました)2回目のワクチンの接種開始から約半年でデルタ株の大流行をおこしています。
イギリスもこの10月からさらなる感染者の増加を起していますが、10月は本格的な2回目のワクチン接種開始からほぼ6か月後です。
この考えによると日本で本格的に2回目のワクチンが開始されたのは6月ですから、今年の12月あるいは令和4年の1月あたりが半年後となります。
ワクチン接種開始にしろ完了にしろ、ひとえにワクチンの事実上の有効期間(感染防御についての)が半年程度というのが問題点だと思われます。
年内は楽しみまましょう。しかし感染を防ぐ日常の対応は必要。
この冬は、人々の日常での関心が薄れて感染対策が緩んだり、人流が増えたり、乾燥によってコロナの感染は増加してくるでしょうが、多くの日本の人々はワクチンに守られるため第五波のようなことはまずないと考えます。私の個人的な予想では年内は目立った感染拡大はなく、少なくとも来年始めまでは大きな波にはならないと思います。
ただし、12月末~1月末頃に感染者が急増してくる場合は、注意が必要です。第五波には及ばないものの大きなピークができる可能性も少なからずあるかもしれません。
2022年春以降は?
では、春以降はどうでしょうか?ワクチンの追加接種がない場合は、やはり目立って感染者が増加すると考えられます。イスラエルは3回目の予防接種を行うことでデルタ株の流行を抑えたように見えます。
日本でも3回目の予防接種が準備されていることは心強いことです。3回目の予防接種がスムーズに行われたら、春以降のコロナの流行もかなり抑えられるように思われます。
シンデレラの舞踏会
12月いっぱいは十分楽しみ、経済活動も力強くというのが、みんなのためと思います。12月末までは、シンデレラのように舞踏会を楽しみましょう。若い人も年配の人も、もちろん男女問わずシンデレラタイムです。ただし怖いお姉さまたちがいることも忘れずに。
強力なデルタ株の感染リスクはなくなるわけではないので、コロナはすぐそこにいるかもしれないと、注意を忘れてはいけないでしょう。
次回はコロナに憑かれない、ぞ のお話をしたいです。
コロナ第六波は?
コロナで私たちはどうなるの?また、やられるんじゃないか?と思うと、テンション下がってしまいます。
コロナについての予想を書きます。
私は医師であり研究者です。ヒポクラテスは古代ギリシアの医師です。学問的にはどこかで弟弟 ...弟子かもしれません。ひとり言ですけど。
ヒポクラテスのおひとり言。というブログを始めることにしました。コロナについての今後の予想を書いていきたいと思います。真剣に取り組んでおりますが、あくまでも予想ですので外れてしまうこともあると思います。その際はご容赦ください。
前書き
私は、新型コロナウイルスが日本に入って1か月足らずの2020年2月17日には、その感染状況から新型コロナウイルスが唾液を介して感染すると考えました。厚労省、日本WHO、国会議員に新型コロナウイルスの診断に唾液が使用できるであろうことを、いち早く進言しました(医療従事者が鼻に棒を入れるより、自分で唾液を出す方が、人にうつしてしまうリスクが減ります)。さらに2020年5月には、モデルナ社やファイザー社のRNAワクチンが早期に臨床応用されうる予想を立て、ワクチンの開発途上でも各社に早期入手について交渉なさるように首相や国会議員に進言してまいりました。お役に立ったか否かは別として、これらは現実のものとなり、ワクチンが現在、新型コロナウイルスから身を守る最重要な手段となっていることに疑いの余地はありません。
コロナの第六波は、年内はこないでしょう。
直球ですが、新型コロナウイルスの第五波のような規模の波は、今後数カ月はないと考えます。日本では、2021年の年内(おそらく2022年の2~3月まで)は、みんなで頑張って接種したワクチンに自分自身が守られて、かなり安全な時間となると思います。
年内は、感染リスクを忘れないようにしながら十分に活動してよいと考えます。
次回、もうすこし詳しくお話しさせてください。